麻酔科専門医対象のカテゴリーB講習会のWEB講習会を開始しました。

  • JALAでは、「無痛分娩の安全な診療体制のための講習会」のうち、麻酔科専門医を対象とし、カテゴリーBに相当するWEB講習会を開始しました。
  • カテゴリーB講習会は、「産科麻酔に関連した病態への対応のための講習会」です。この講習会の受講対象は、無痛分娩管理者、麻酔担当医の先生となっています。これまでは、日本母体救命システム普及協議会(J-CIMELS)による「硬膜外鎮痛急変対応コース」だけがカテゴリーBに相当すると、お知らせしてきました。この「硬膜外鎮痛急変対応コース」は、無痛分娩を実施する際に発生しうる急変への対応を想定したシミュレーション講習で、受講対象としては主に産婦人科医を想定して構成されているものです。麻酔科専門医の先生に受講していただくことは全く問題ないのですが、JALAでは、以下のような点で課題があると認識し、対応策を検討してまいりました。
    • シミュレーション講習は受講機会が限定されること。
    • 「硬膜外鎮痛急変対応コース」は麻酔科専門医においても有用なコースであるが、現在硬膜外鎮痛を行っている産婦人科医の受講の必要性がより高いと考えられること。
    • 無痛分娩の経験が乏しい麻酔科専門医が、無痛分娩の麻酔担当医となる場合には、現場でスムーズに分娩現場のチームに参加できるように準備する必要があり、無痛分娩の標準的な方法の確認に加えて、分娩の現場の実情や、(無痛分娩に関連したもの、関連しないものを含め)分娩経過中に起こりうる急変に関する知識を共有することの必要性が高いと考えられること。
    • 特に、産科危機的出血対応に関する知識は、その大部分が分娩直後に発生することから、無痛分娩に携わる麻酔科医にとって重要性が高いと考えられること。
    • 無痛分娩の安全性向上のため、麻酔科専門医が無痛分娩の現場にスムーズに参加できる環境整備が重要であると考えられること。
  • JALAの研修体制分科会での検討の結果、麻酔科専門医を対象とした座学中心のカテゴリーB講習会を開発する方針を決定しました。この講習会の内容がほぼ固まった段階で、COVID-19感染拡大の影響で対面型講習会開催が困難な状況になったため、受講機会確保のため、WEB講習会として開催する方向で準備を進め、このたび(少し時間がかかりましたが)、カテゴリーA講習会に続いてWEB講習会を開始することができました。
  • 2018年3月の厚労科研特別研究班の「無痛分娩の安全な提供体制の構築に関する提言」では、「無痛分娩に係る医療スタッフの研修体制の整備に関する提言」において、講習会受講に関して、「得られた知識や技術を維持し、最新の知識を更新するためには、2年に1回程度、講習課題に応じて適切な頻度で定期的に講習会を受講する必要がある。」と記載されています。今回は、初めてこの講習を受ける先生を対象とした内容になっておりますが、今後も麻酔科専門医の先生方にとって、安全な無痛分娩の実施と分娩の安全性の向上のために有用な講習会の開発を続け、更新時の受講に適したプログラムも提供できるように準備していく予定としております。
  • 尚、この講習会はどなたでも受講可能ですが、カテゴリーB講習会としての受講認定は麻酔科専門医の先生に限らせていただきます。産婦人科専門医の先生は、これまでどおりJ-CIMELSの「硬膜外鎮痛急変対応コース」の受講をお願いいたします。

WEB講習会(カテゴリーB講習会)の構成

以下のような構成になっていますので、順番に進んで下さい。全体で約1時間のコースとなっています。(動画の視聴中、早送りの操作を行うと、システム上、視聴の終了が認識されなくなります。最初の視聴の際には早送りの操作は行わないようにしてください。)ポストテストに合格すると修了です。「マイページ」から受講修了証が発行可能になります。(尚、動画は受講申込み後1年間、何回でも視聴することができます。)

  1. プレテスト
  2. カテゴリーB講習動画
  3. ポストテスト
  4. アンケート
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